アルザス・ロレーヌ地方 2015年版教本

『日本ソムリエ協会教本2015年版』 p.83 のアルザス地方のプロフィールに、ブドウ畑は、ヴォージュ山脈の東側丘陵にあり、ストラスブールからミュルーズまで100km、幅1〜5kmの帯状の斜面に広がる。 と書かれていますが、AOC Alsace のぶどう畑はストラスブールから北北東に約50km離れたドイツとの国境近くにもあります。

飛び地なので簡略化された地図には載らず、あまり知られていないのでしょうが…。

p.84 の気候風土の説明に、降雨量はフランスで最も少なく年間平均500〜600mmで と書かれていますが、ルーシヨン地方の降水量も少ないと思います。

AOC Alsace の仕様書には年間降水量が 500-650 mm と書かれていますが、AOC Côtes du Roussillon の仕様書も年間降水量が 500-650 mm になっています。

AOC Minervois-La Livinière の生産地区では年間降水量が 400-500 mm にしかならないようですが、狭い地区の降水量なので比較はできないないかもしれません。

p.84 のリースリングの説明に、1960年代から、アルザスで最も広く栽培される品種となった。 と書かれていますが、AOC の畑では1969年に Riesling が 1,199 ha に対して、Sylvaner は 2,577 ha も栽培されていたようです。

ミュスカ・ダルザスの説明に、ミュスカ・ア・プティ・グラン(Muscat à Petits Grains)とミュスカ・オットネル(Muscat Ottonel)の2種類がある。 と書かれていますが、Muscat d'Alsace は Muscat à Petits Grains のシノニムで、Muscat Ottonel とは関係ないと思います。

p.84-85 の AOC Alsace の説明に、一つの品種から造ることもでき、この場合は、品種名を表示する。複数品種のアサンブラージュの場合は「エーデルツヴィッカー(Edelzwicker)」「ジャンティ(Gentil)」などと表示する。 と書かれていますが、単一品種から造られたワインでも品種名を表示する必要はありません。

また、エーデルツヴィッカーの表示は白ワインであれば単一品種から造られたワインでも可能ですし、表示は任意です。

ジャンティの表示は AOC Alsace の規定ではなく、民間のブランドとしての表示なので、エーデルツヴィッカーとは区別したほうがいいと思います。

11の地理的表示を付記することができる。 とも書かれていますが、地理的表示の数は2014年9月に13に増えています。2016年版教本では修正されているでしょうか?

p.86 のクレマン・ダルザスの説明に、現在では、フランスの家庭で消費されるA.O.C.のスパークリングワインの第1位である。 と書かれていますが、AOC Champagne が1位になります。

p.86 にグラン・クリュの地図があるのですが、クリュの位置はかなり適当に描かれています。

posted : 2015-11-21 | category : 日本ソムリエ協会教本2015年版

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