ドイツのプロフィール、ぶどう品種、ワイン法 2015年版教本

『日本ソムリエ協会教本2015年版』 p.314 のドイツのプロフィールで、ドイツのワイン生産地域は、世界のぶどう栽培地の中でも北限に位置し、北緯47〜52度の範囲にある。 と書かれていますが、イギリスのワイン産地は北緯54度にあたるところにもあります。

また、ドイツ内では北緯53.5度あたりにある ggU Mecklenburger Landwein が最も北のワイン産地になると思います。

2013年度の上級または格付け上級ワインにおいては白ワインの生産が全体の59.6%、赤ワインが30.2%、ロゼワインが10.2%となっている。 と書かれていますが、データは2013年に検査を受けたワインの比率です。主に2012年産のワインになると思います。

p.316 でリースリングについて、現在ドイツにおけるリースリングの栽培面積は約22,000ha。これは全世界の約60%を占める。 と書かれていますが、この箇所は2013年版教本からの使い回しなので、リースリングの栽培面積は「約22,000ha」のままになっています。

また、ドイツのリースリングの栽培面積は全世界の 50 % にも届かないので、「約60%」というのは間違いになります。

p.317 に「haあたりの収量制限」の表があるのですが…。

「ドイツワイン産地の区画」の説明に、*Einzellage(minimum size 5ha) と書かれていますが、この書き方では Einzellage は 5 ha 以上だと誤解されると思います。

「ワインの法律と品質分類」の説明にも…。

ドイツワインは地理的表示なしワイン(Wein ohne Herkunftangabe)と地理的表示付きワイン(Wein mit geschützter geografischer Angabe/略称 g.g.A.)の大きく二つに分けられることとなった。このことにより、まずターフェルヴァインの表記はなくなり、Deutscher Wein(ドイッチャーヴァイン)と表記されることとなる。地理的表示付きワインはLandwein(ラントヴァイン)とされる。

Herkunftangabe は Herkunftsangabe の間違いです。「s」が抜けています。

g.g.A. は p.9 に書かれているように、「地理的表示保護」のドイツ語表記です。

地理的表示付きワインがラントヴァインなら、g.U. もラントヴァインになってしまいます。

3. 地理的表示付きワイン(Wein mit geschützter Ursprungsbezeichnung/保護伝統表記付きワイン 略称g.U.) と書かれていますが、g.U. は p.9 に書かれているように、「原産地呼称保護」のドイツ語表記で、「保護伝統表記」ではありません。

p.320 の「クラシックとセレクション」の説明に、原則として単一ぶどう品種で醸造され、白・ロゼ・赤ワインに適用される。 と書かれていますが、ロゼワインは認められていないと思います。

また、2008年のクラシックの生産量は114,166hlでドイツ全体の1%である。 という記述がありますが、「114,166hl」は2008年のクラシックの生産量ではないと思います。(この記述は少なくとも2012年版教本から使われ、更新されていません。)

ズースレゼルヴェの説明に、収穫後の果汁の一部を発酵させないまま保存したもので、ワインの甘みの調整、あるいはバランスをとるため仕上げの時に定められた範囲内(25%以内)の量を加えることが許されている。trocken、halbtrocken などもこの方法を使用することがある。 と書かれていますが、trocken にもズースレゼルヴェは使われるのでしょうか?

posted : 2015-12-27 | category : 日本ソムリエ協会教本2015年版

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