スイス 2015年版教本

『日本ソムリエ協会教本2015年版』のスイスのプロフィールで、ワイン生産量は、赤が全体の53%、白が47% と書かれていますが、スイスではロゼワインも造られています。

p.349 にぶどう品種ごとの栽培面積が載っていますが、白ぶどう品種の最後にある Riesling より栽培面積の大きい白ぶどう品種がいくつかあります。

たぶん、表の品種の部分は何年もそのままで、栽培面積の部分だけを差し替えているのだと思います。表にある品種はその年の栽培面積に応じて順位を変えることができますが、表にない品種の栽培面積は比べようもないので…。

p.350 の Vins de pays の説明で以下のように書かれているのですが、ほとんどが AOCワインにしか使えない Dénominations Traditionnelles だと思います。

各州の伝統的ワインの呼称(Dénominations traditionnelles)はここに属しているが、A.O.C.に勝る高品質ワインも多く、基準を満たしていればその表記が認められている。代表的なワインは次のとおりである。

  • ヴァレー : Dôle, Ermitage du Valais=Hermitage du Valais, Fendant, Goron, Johannisberg du Valais, Malvoisie du Valais, Païen=Heida
  • ヴォー : Dorin, Salvagnin
  • ティチーノ・メソルチーナ(グラウビュンテン): Nostrano

グラン・クリュは単一畑のブドウの使用量や糖度など、プルミエ・グラン・クリュは作付面積と収穫量などが一定の基準を満たしていれば、畑名と共にラベルの表記が許されている。 と書かれていますが、「単一畑」である必要があるのでしょうか?「ブドウの使用量」とは収量のことなのでしょうか?

また、「プルミエ・グラン・クリュの作付面積の基準」とは何なのでしょう。

p.352 の Lauriers d'Or Terravin の説明に、州では毎年、評議会の検査で20点中18点を獲得した高品質のシャスラにのみロリエ・ドール・テラヴァン(Lauriers d'Or Terravin)の称号を与え と書かれていますが、Lauriers d'Or の対象となるのはシャスラだけでなく、他の品種で造られた白ワインや赤ワインも含まれます。

p.353 の Genève の説明に、32のブドウ品種が指定されている。 と書かれていますが、Genève の AOC で認可されている品種が37あるようです。

Genève の地区のひとつとして「Mandemant」とありますが、Mandement の間違いだと思いますし、Mandement を構成する市町村は Satigny, Dardagny, Russin の3つだけなのではないでしょうか。

スイス最大のコミューンであるサティニー(Satigny)では、このワインが多く造られている。丘を越えたペイシー(Peissy)ではガメイやメルロが と書かれていますが、Satigny は「スイス最大のコミューン」ではありません。「スイス最大のワイン生産コミューン」らしいのですが…。

Peissy は Satigny にある小村ですが、Peissy はどこと丘で隔てられているのでしょう。

Genève の地図で5番の位置にあるのは Vernier で、Meyrin は Vernier の北に位置するコミューンです。

p.354 の Neuchâtel の説明に、例えば Neuchâtel A.O.C. Blanc はシャスラを85%以上使用していればその表示ができる。ただしシャスラと併記されている場合は、100%の使用が必要である。Neuchâtel A.O.C. Rouge ではピノ・ノワール95%以上の使用が義務づけられている。 と書かれていますが、Chasselas を全く使用していなくても Neuchâtel AOC Blanc の表示はできると思います。

Neuchâtel AOC Rouge に「ピノ・ノワール95%以上の使用」という規定はないと思います。

ヴォーマルキュ(Vaumarcus)、ブードリー(Boudry)、コロンビエ(Colombier)、オーヴェルニエ(Auvernier)の生産地の城では今も伝統的なワイン造りが行われている。 と書かれていますが、他の生産地のワイン造りと何処が違うのでしょう。それらの城ではぶどうを足踏みして潰しているのでしょうか?

Fribourg の説明に、シャスラが大半を占めているが、ヴュリィもピノ・ノワールの栽培に適し、シェイルでは黒ブドウ品種が半分近くに達している。 と書かれていますが、Fribourg での Chasselas の栽培面積は 50 % にも届きません。

また、Cheyres では黒ぶどうが栽培面積の 60 % 以上を占めています。

p.355 の Aargau の説明に、酸の豊かなエルプリング(Elbling)が固有の品種として産出されている。 と書かれていますが、Elbling は Aargau 固有の品種ではありません。

p.356 の Schaffhausen の説明に、固有の品種として、ゲヴュルツトラミネルとミュラー・トゥルガウの交配種Perle von Alzeyがある。 と書かれていますが、Perle von Alzey はドイツで生まれた交配品種のようです。

p.357 の Sopraceneri の説明に、この地域で造られるノストラノ(Nostrano del Ticino)と呼ばれるワインは、ティチーノの特有の品種ボンドーラ(Bondola)にヨーロッパ品種のフレイザ、ボナルダ(Bonarda)、マルベックなどを混醸して造られる。 と書かれていますが、Ticino のぶどう栽培面積の統計に Bonarda の名がありません。Sopraceneri で Bonarda は栽培されているのでしょうか?

2013年の統計を見ると、Nostrano 用として収穫されたぶどうの中心となるのは Merlot で、Bondola は黒ぶどうの 0.2 % くらいでしかないようです。

また、Nostrano には赤ワインだけでなく白ワインもあるようです。

posted : 2016-01-09 | category : 日本ソムリエ協会教本2015年版

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