日本ソムリエ協会のソムリエ・ワインエキスパート資格認定試験の二次試験にテイスティングがありますが、試されるのはテイスティング能力ではなく、協会が求める答えを導き出す能力になるようです。
今年はどうか分かりませんが、例年ワインの外観・香り・味わいは選択肢の中から選ぶようになっていて、指定された数だけ選ぶようになっています。
ワインから感じ取れるものが選択肢になくても、指定された数はチェックしないといけないので、適当なものを選ぶ必要があり、ここで「協会が求める答えを導き出す能力」が必要になってきます。
ワインスクールでは長年の検証から、協会が求める答えを導き出す「ノウハウ」ができあがっているようですが……。
試験会場で使われている照明は様々で、ワインの外観にも影響しますが、採点者の環境を考えて補正する必要があります。
試飲ワインが提供される温度や注がれてからの時間も会場によって異なるので、ワインが冷た過ぎたり生温かったりした時も注意が必要です。(協会がテイスティング標準としている品温は、赤ワインで16-17度、白ワインで15度なので、採点者はこの温度でワインを試飲していると思われます。)
また、提供されたワインのコンディションが悪くても、ネガティブな答えは選ばない方が良いようです。
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日本ソムリエ協会では赤ワインの色調としてガーネットとルビーを使っていますが、紫・赤・橙と並ぶ色相環上で、ガーネットとルビーはどこに位置していて、どちらが紫よりになるのでしょう。
『日本ソムリエ協会教本2016年版』の p.510 には、紫色を帯びた濃いガーネット
や パープルがかったルビー
という表現がありますが……。
協会では「紫色」と「パープル」を違う色として認識しているのかも気になります。
posted 2016-09-19
posted by katabami