ワインエキスパートに教わるワイン入門
機械収穫を考える:技術・品質・制度から
手摘みで収穫されたぶどうも破砕や圧搾の前に除梗されることが多くあります。そう考えると、機械収穫は「畑で行われる除梗」とみなせるため、手摘みと機械収穫の間に差はないのではないでしょうか。
「機械収穫=畑での除梗」という見方の妥当性
一見すると、
- 手摘み:畑では房ごと収穫 → 醸造所で除梗機にかける
- 機械摘み:畑で粒が房から外れる(除梗と似た状態になる)
という構造上の類似点があります。したがって「機械収穫=畑での除梗」と表現するのは、比喩としては理解できます。
しかし、実際の除梗と機械収穫には重要な違いがあります。
機械収穫と除梗の違い
- 選択性の有無
- 機械収穫では、成熟度や健全度を選別せずにベリーを振り落とします。
- 醸造所の除梗機は、果粒を外す操作のほか、後段の選果工程(振動台・ローラー・光学選果)と組み合わせて、不良果やMOG(Matter Other than Grapes:葉・虫・枝片)を排除できます。
- 果汁の扱い
- 機械収穫では振動・衝撃によって一部の果粒が破砕され、自由流下果汁が発生します。畑から醸造所までの搬送中に酸化や微生物リスクが高まります。
- 除梗機では、破砕の有無を制御でき、ホールベリーを重視するかジュース発生を抑えるか、スタイルに合わせた運転調整が可能です。
- MOG(異物)の混入度
- 機械収穫は梗片・葉などの混入が多くなりやすいですが、近年は収穫機搭載の風選・スクリーン選別で改善されています。
- 除梗機は構造的に梗を分離できるため、異物除去精度はより安定しています。
現場での評価
- 肯定的な声
- 夜間の機械収穫は果温を低く保てるため、酸化リスクを減らせる。
- 最新の収穫機は車上での除梗・MOG除去が可能で、手摘みに近い品質に迫れる。
- 慎重な声
- 自由流下ジュースやMOGが完全には避けられず、繊細なスタイルには不向き。
- 醸造所での除梗・選果を経ない分、「房から外す」以外の精密なコントロールが効かない。
まとめ
- 機械収穫を「畑で行われる除梗」と見なすのは、構造的には的を射ています。
- ただし、機械収穫は「粒を外す」ことに特化しており、選果や破砕制御といった醸造所の除梗工程の役割までは代替できません。
- 実務的には、機械収穫=スピードと効率に優れる“前段階の荒い除梗”、醸造所の除梗=精度と制御に優れる“仕込み前の最終調整”と位置づけるのが妥当です。
アイスワイン用ぶどうの収穫においては、機械収穫にほとんどデメリットはないのではないでしょうか。
結論から言うと、アイスワインの条件下では機械収穫のデメリットは通常のワインより大幅に小さいといえます。ただし「まったく無い」とまでは言い切れず、いくつかの注意点が残ります。
デメリットが小さい理由
- 落葉後の収穫
- 多くの産地では冬の厳寒期(ドイツでは公的解説上「少なくとも −7 ℃」、カナダのVQA規則では「−8 ℃以下」といった温度条件)まで気温が下がった段階で収穫するため、その頃には葉や青い部分がすでに落ちており、異物混入が少ない。
- 凍結果粒が収穫対象
- 機械収穫機は振動で粒を外す構造ですが、凍った果粒は落ちやすく、枝や蔓は落ちにくい。結果として、粒主体で効率的に収穫できる。
- 作業効率の高さ
- 手摘みは夜間・極寒で長時間を要するのに対し、機械収穫は短時間で大量に処理でき、労働負担とコストを大幅に軽減する。
残る可能性のあるデメリット
- 圧搾時の排水性
- 手摘み全房では果梗が「排水路」になり、圧搾効率が高い。一方、機械収穫では粒主体のため、搾汁ケーキが詰まりやすく、より高い圧をかける必要があり、フェノールやカリウムの溶出が増える可能性がある。
- 黒ぶどう品種での注意
- カベルネ・フランなど黒ぶどう品種を使ったアイスワインでは、果皮由来の成分抽出をどう管理するかが課題となり、手摘みを選ぶ生産者もいる。
- 設備依存
- 機械収穫は「直後に凍結状態で圧搾」できる設備(圧搾機、搬入ルート)があることが前提。規模が小さいワイナリーでは導入が難しい場合もある。
まとめ
- ドイツ・オーストリア:伝統的に手摘み全房圧搾を重視(品質的理由+伝統的価値)。
- カナダ:産業規模と労働環境の観点から、機械収穫が主流。デメリットはほとんどなく、むしろ合理的。
- ただし「排水性・黒ぶどう品種での成分抽出・設備依存」など、限定的なリスクは残っています。
ドイツではアイスヴァイン用のぶどうだけでなく、カビネット、シュペートレーゼ、アウスレーゼでも機械収穫が許されていますが、収穫前に手作業で未熟果や腐敗果を除去しているのでしょうか。また、その実施は義務化されていますか。
回答(先に結論)
- 連邦法上の義務:
- BA(Beerenauslese)/TBA(Trockenbeerenauslese)だけが「手摘み(Handlese)義務」です(Weingesetz §20(5))。
- Kabinett/Spätlese/Auslese/Eisweinには連邦レベルで手摘みや“収穫前の手選別(Vorlese)”の義務はありません。要件は「使用できる果実の状態」(成熟度・貴腐・凍結など)であり、収穫方法は規定されていません(§20(1)–(4))。Weingesetz §20
- 州(Länder)の上乗せ規定:
- 実務:
- Vorlese(畑での未熟果・病果の“ネガティブ選別”)は義務ではないものの、とくにAusleseで広く行われる運用です。機械収穫であっても、収穫前のVorleseや収穫後の光学選別で不適果を除去して、法で定める「Auslese=“vollreif または edelfaul の果実のみ”」を満たすようにします。
実務上の3パターン(とくにAuslese)
- 収穫前のVorleseを入れる(機械収穫の前提整備)
- 機械は粒・房の“選別意図”までは持てないため、畑で未熟果・病果を事前に落としておくことで、主収穫(機械)で入ってくるLesegutの適合率を高める運用。義務ではないが、Ausleseでは一般的です。DWIも「Ausleseでは未熟ベリーは“除外”される」と解説しており、この“除外”をどこで実現するか(畑前処理か醸造所か)は各社の設計です。
- 醸造所での光学選別に依存
- 光学選果(VOT)や近赤外を用いたラインで、未熟・腐敗・異物を収穫後に除去。機械収穫でもAusleseの要件適合を実現できます(DLR Moselの試験報告、Fraunhoferの導入解説)。
- 収穫機+オンボード選別の活用
- 近年のVollernter(例:Pellenc Selectiv’ Process)は畑内での破砕/除梗/機械選別を一体化し、葉・小枝の除去や粒径差選別まで行えます。畑での“粗選”+醸造所での“精選”の二段で、Vorleseを最小化する運用も可能です。
まとめ
- Spätlese:成熟の揃った区画ではVorleseなしで機械収穫→醸造所選別のみで適合させる例もあります(法的に問題なし)。一方、成熟ムラが大きい年・区画ではVorleseを入れないと適合度が落ちやすいのは事実です。
- Auslese:“vollreif/edelfaulのみ”という要件の厳しさゆえ、実務上はVorlese(ないし複数回の手選別)を組み込むのが一般的です。機械収穫でVorleseなしを成立させるには、高度な光学選別体制やオンボード選別で相当程度の除外を補う必要があります。
- ただし:「Vorleseは法律で義務」ではありません。義務化されるのは“BA/TBA(全国)”と、“州が指定したAuslese/Eiswein(例:バイエルン・ヘッセン)”の“手摘み”であり、Vorleseそのものの法定義務ではありません。
南仏で多く見られるゴブレ仕立ては機械収穫に向かないと思いますが、機械収穫はワイヤーを用いた整枝が前提なのでしょうか。機械収穫を前提に開発された仕立て・整枝方式はありますか。
要点(結論)
- 機械収穫の基本前提は、畝(row)に沿って支柱(ポスト)とワイヤーで樹冠の位置・幅・高さを安定させた垣根状の栽培システム(=ブドウ栽培の意味での “trellis”)です。
- ゴブレ(gobelet, bush vine)は樹冠が自由形状で果房帯の高さ・位置が揃いにくいため、標準的なオーバー・ザ・ロウ型収穫機とは相性が悪いのが原則です。
- ただし南仏などでは、ゴブレに支柱・ワイヤーを付加して樹冠を保持する「ゴブレ・パリッセ(gobelet palissé)」などの中間形態が広がっており、機械化(作業効率化)や気候適応の目的で導入が進んでいます(完全適合とは限りません)。
- 機械収穫を強く意識して発展した仕立て・整枝としては、GDC(Geneva Double Curtain)の系譜が歴史的に代表的で、今日の主流はVSP(垂直シュート配置)系コルドン。条件によりScott Henry / Smart-Dysonなどの分割樹冠方式も採用されます。
用語の整理:ブドウ栽培における「トレリス(trellis)」とは
- 一般園芸での trellis は「格子フェンス」を指すことが多いですが、ブドウ栽培では
支柱(ポスト)+複数段のワイヤー+アンカー等を備えた“畝沿いの支持・誘引システム”全体を意味します。
- この「支柱ワイヤー仕立て」によって果房帯(fruiting zone)の高さ・幅が一定となり、機械収穫機のシェーカー(振動)やキャッチプレートが想定どおりに機能します。
- 日本語では「垣根仕立て」「支柱ワイヤー仕立て」と表現すると誤解が少ないです。
ゴブレが機械収穫に不向きな主因(なぜ前提が“トレリス”なのか)
- 果房帯の“位置の再現性”不足
- ゴブレは樹高が低く、房の高さ・外向き方向・株元からの距離がばらつきやすい一方、収穫機は一定高さ・一定幅に並んだ果房帯を前提にシェーク&回収します。位置が揃わないと回収ロスや損傷が増えます。
- キャッチプレートの“受け”が作れない
- 樹冠がワイヤーで保持されていないと、振動に対して樹体が自由に揺れ、脱粒しても受け皿に落ちにくい/こぼれやすい。
- 畝間通行の安定性
- 収穫機は畝をまたいで走るため、株列の直進性・樹冠幅の均一性が重要。ゴブレは列内の“空間のムラ”が大きく、機体の追従と果実回収が不安定になりがち。
例外的に、背丈が高く整えられたゴブレや支柱を併用するゴブレ・パリッセでは、部分的に機械作業適合性が出ますが、標準設計としては“トレリス前提”が基本と考えるのが実務的です。
南仏の実務:ゴブレをどう機械化へ寄せているか
- ゴブレ・パリッセ(支柱・リフティングワイヤーを追加)
- 目的:樹冠の保持(倒伏抑制・風対策)/通風・日射管理/薬剤散布・剪定・摘葉などの作業機械化の容易化。
- 効果:果房帯の高さをある程度固定でき、“機械の通行・前処理”は楽になる。
- 限界:完全なトレリスではないため、収穫機の設計(アーム・キャッチ幅・シェーカーの軌跡)と畑の寸法が噛み合わないと回収効率が安定しない。
- 列植の徹底・株間・行間の均一化
- ゴブレでも列の直進性・株間の均一を高めることで、機械の通行・前処理の適合性は上がります。
- “完全移行”の選択
- 新植や大改修では、VSP系コルドンへ転換して全面機械化(収穫・摘葉・トリミング)を取りにいくケースが増えています。
機械収穫に適合しやすい仕立て・整枝
- GDC(Geneva Double Curtain)
- 歴史的に機械収穫を視野に1960年代に体系化。
- 樹冠を左右に分割し、高位のT字/クロスアームに展開することで日照・通風・収穫機のアクセスを両立。
- 高樹高・広樹冠だが反復性が高く、機械の“当て所”が明確。
- VSP(Vertical Shoot Positioning)系コルドン
- 今日の主流。果房帯が一本の水平ラインに揃い、支柱+2〜4段ワイヤーでシュートを上方に整列。
- 機械摘葉・トリミング・収穫の全工程と相性がよい。
- ギヨ(Guyot:シンプル/ダブル)
- 伝統的なヨーロッパの仕立てで、片側または両側に1本の枝(長梢)を水平ワイヤーに誘引。
- 果房帯の高さが一定に整いやすく、支柱とワイヤーに沿ってシュートが上方に立ち上がるため、VSPと同様に機械収穫に適合。
設計パラメータ(“機械に合わせる”ための勘所)
品種・土壌・機種で最適値は変わります。以下は考え方の軸です。
- 果房帯の高さ:キャッチプレートの最適受け高さに合わせる。低すぎると取りこぼし、高すぎると振動効率が落ちます。
- 樹冠幅(横方向):機体のシェーカー到達幅内に収める。外へ張り出すと未回収・裂果の原因。
- 行間(row spacing)・株間:機体の旋回半径/安定走行幅に適合させる。狭すぎると当たり・擦れが増えます。
- ワイヤー段数/テンション:シュート保持と果房帯の“面”の安定性が目的。テンションが甘いと振動で樹冠が踊り、回収効率低下。
- 前処理:摘葉・トッピング(頭部の刈り込み)で果房露出・樹冠厚みを調整し、MOG(葉・梗片)混入と取りこぼしを抑制。
運用面の要点(収穫機の性能を引き出す)
- 夜間収穫/低果温維持:酸化・微生物リスクの低減、受け入れ時の冷却負荷軽減。
- 車上ソート(オンハーベスタの除梗・風選・スクリーン):MOGの一次除去で醸造所負荷を軽くし、選果機の“精密仕事”に集中。
- 受け入れラインの設計:振動台→風選→(必要なら)ローラー/光学/比重選果を組み合わせ、破粒由来の自由流下果汁とホールベリーを使い分け。
- 整備・設定:同じ機械でもシェーカーのストローク・周波数、走行速度、キャッチのクリアランスで損傷率と回収率が大きく変わります。
ボジョレーでは機械収穫は禁じられていませんが、機械収穫されたブドウでマセラシオン・カルボニックの効果は得られるのでしょうか。また、その効果が完全でなくとも、機械収穫でヌーヴォー向けワインを造る生産者は存在しますか。さらに、一般的な赤ワインの醸造法でヌーヴォーを造る場合には、機械収穫でも問題ないのでしょうか。
機械収穫とマセラシオン・カルボニック(MC)の効果
- MCの成立条件は「無傷の果粒がタンク内でCO₂に満たされ、細胞内発酵が進むこと」です。
- 機械収穫では揺すり落とす際に果粒が破砕されやすく、完全な「whole berry intact」状態を確保しにくいため、クラシックなMC効果を100%再現するのは難しいとされています。
- ただし近年の機械収穫機は改良が進み、健全粒をかなり残せるため、部分的なMC効果は十分得られることが現場でも確認されています。
機械収穫によるヌーヴォー生産の実例
- 機械収穫はヌーヴォーを含め制度上禁止されておらず、2022年版仕様書にも手摘み義務など収穫方法に関する特別な制限は記載されていません。
- 実際に、2020年の例として Domaine Rivière や Domaine Paul André Brossette & Fils が「手摘み+機械収穫」併用でヌーヴォーを造ったことを公表しています。Les 5 du Vin
- つまり、MCが“完全”でなくとも、機械収穫を組み込んだヌーヴォー生産は現実に存在します。
一般的な赤ワイン仕込みでヌーヴォーを造る場合
- Beaujolais Nouveau の規定は「果皮浸漬期間 ≤10日」であり、必ずしもMCを要求してはいません。
- したがって、破砕・除梗した通常の赤ワイン仕込みであっても、浸漬を短期(10日以内)で切り上げれば制度的にヌーヴォーを造ることが可能です。
- この場合は「MC的な香り」は弱まりますが、果実味がストレートな“フレッシュ赤”としてのヌーヴォーが成立します。
- 実務上は、早飲み向けに一部ロットを短期浸漬でプレスし、残りを長めの浸漬で通常のBeaujolais/Villagesとして仕立てることで、1つの収穫から2スタイルを造り分けるのが一般的です。
ボルドーでは機械収穫が広く普及していますが、クリュ・クラッセは手摘みを基本としているのでしょうか。
手摘みは純粋に品質向上のためなのか、それとも「手摘み=高品質」というマーケティング上の効果も重視しているのでしょうか。
ボルドーにおける機械収穫の位置づけ
CIVB(ボルドーワイン委員会)の最新発言として、ボルドーの収穫の約80%が機械と紹介されています。コスト・労務確保・夜間収穫など運用面の利点が背景です。
クリュ・クラッセは本当に手摘みなのか
- Sauternes/Barsac:AOCのカイエ・デ・シャルジュで「手摘みの反復選果」が明文化。貴腐の進度に応じた複数回の拾い摘みが求められるため、機械は不可。
- メドック/グラーヴ(赤):法的義務はないものの、代表例として
- Ch. Mouton Rothschild:「房は手摘み、小箱で搬入、除梗後に手選果」と記載。
- Ch. Haut-Brion:「熟度に応じて手摘み → 選果 → 除梗」。
- Ch. Margauxも多数の「vendangeurs(収穫人)」を動員する手摘み体制を紹介(ページ構成上、明示表現は“人員体制”で示唆)。
「品質」か「宣伝」か—判断軸
- 品質面の合理性
- 房/粒単位での選別:病果・未熟果・MOGの除去精度。特にグラン・ヴァンは収穫から圧搾/発酵までの“ダメージ・酸化・雑味リスク”の最小化が命題。
- ブランド一貫性:毎年の熟度ばらつき・区画差に対して人手での機動的な拾い分けがしやすい。
- ただし、技術進化でギャップは縮小
- 最新収穫機+光学/機械選果の組み合わせで、機械収穫でも高品質が得られるとのレビュー・試験報告。
- IFV(仏ブドウ・ワイン研究所)×ジロンド農会の比較試験でも、自動化選果の導入が不純物除去性能を大幅改善。
→ ミドル〜ボルドー汎用レンジでは、機械収穫は品質・コスト面で合理的な選択肢。
- マーケティング面
- 一流シャトーが自社サイトで「手摘み」を明記するのは、品質哲学の表明であり同時に強いシグナル効果(差別化・価格プレミアムの裏付け)でもあります。
- 市場の認知も「手摘み=上質」の文脈が根強く、トップ銘柄ほど“手摘み訴求”を維持する傾向。
フランスでは地域ごとの機械収穫の比率はどうなっていますか。また、世界の主なワイン生産国の中で、機械収穫が最も普及している国はどこですか。
フランスの機械収穫:全国と地域差
- 全国概況
- 近年のフランス全体では、手摘みが30–40%=裏返すと機械収穫が約60–70%と報じられています(2023年記事)。leprogres.fr
- 地域ごとのスナップショット(代表例)
- シャンパーニュ:全面的に手摘みが義務(機械収穫は不可)。
- シャブリ(プルミエ/グラン・クリュも含め):地形が比較的穏やかで、機械収穫が広く普及。公的サイトも「適切に調整された自走式収穫機で、迅速かつ良質の収穫が可能」と説明しています。業界解説では機械収穫比率が9割前後とされる言及もあります(文献を引く解説記事経由)。chablis.fr, wikipedia
- ラングドック:約9割が機械収穫と地域メディアが伝えています(長年の大規模・平坦区画中心の栽培構造)。
まとめると、「規則で手摘み必須」(例:シャンパーニュ、クレマン系など)や急斜面・段畑では手摘みが残り、平坦・大規模・コルドン/VSP系の畑が多い地域では機械収穫比率が高くなる、という地理・経済・規則の3要因で地域差が生じています。
世界で機械収穫が最も普及している国
トップクラスは以下の“ニュー・ワールド”勢です(いずれも公的・準公的機関の資料に基づく)。
- オーストラリア:葡萄面積ベースで赤85%・白84%が機械収穫(AWRI の全国栽培実態調査)。
- アメリカ合衆国(主にカリフォルニア):圧搾量ベースで約90%が機械収穫との大学機関の解説。
- ニュージーランド(特にマールボロ):地域として90%以上が機械収穫と自治体・地域団体資料が明記。
よって、機械収穫の普及率は「豪州・米国・NZ」が世界的に最上位クラス。いずれも広い平地・整然としたトレリス整枝・人手不足と人件費といった条件が重なり、機械化が合理的に機能しています。
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