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PIWI品種(真菌耐性ぶどう)とは

PIWI品種(真菌耐性ぶどう)の定義を教えてください。

PIWIはドイツ語 Pilzwiderstandsfähig(「真菌に耐性をもつ」の意)の頭字語で、「真菌耐性ぶどう品種」を指します。次のような項目が、国際的な生産者団体や研究機関でほぼ共通して採用される実務上の定義です。

まとめ

PIWI品種とは、うどんこ病・べと病に対して遺伝的に強く、殺菌剤散布を劇的に減らせるよう改良された交雑ブドウ品種を意味します。単なる「ハイブリッド」や「交雑種」ではなく、上記のように「耐病性が実証され、環境負荷低減に実効性があること」が定義の核心です。

PIWI品種と名乗るためには PIWI International での登録が必要ですか?PIWI という言葉が使われるようになる前に生まれていてもPIWI品種と名乗れますか。

1.「PIWI」という呼称そのもの

2. PIWI Internationalが管理する商標・ロゴ

3. 「PIWI」という言葉が生まれる前の品種はどう扱うか

PIWI品種と呼ばれるための真菌耐性基準は?

PIWI(Pilzwiderstandsfähig=真菌抵抗性)と呼ばれるぶどうには「法律で決まった一発ルール」は存在しません。ただし欧州の育種機関・登記審査(ドイツ JKI/Bundessortenamt、スイス Agroscope、仏 INRAE‐ResDur など)と PIWI International の現場慣行を総合すると、次の3本柱が事実上の“合格ライン”になっています。

  1. OIV抵抗性スコア7以上
    • OIV452-1(ダウニー・ミルデュー/downy mildew)・OIV455-1(パウダリー・ミルデュー/powdery mildew)の 1–3–5–7–9 の五段階で、7=high/9=very high を取れることが必須とされます。OIV 452-1, OIV 455-1
    • スコアは薬剤を使わない圃場または葉円盤試験を最低3生育期追跡して確認。
  2. 実用レベルの防除削減
    • 上記スコアを満たすと、慣行品種と比べて50〜80 %程度の殺菌剤散布削減が再現的に可能。PIWI International はこの環境効果を「PIWIの定義の核心」と明言している。
  3. 耐性遺伝子を複数スタック(推奨)
    • 登録審査では義務ではないが、Rpv(ダウンy)+Ren(パウダy)など最低2座位を重ね持つことが、「耐性の長期安定性」として強く求められる流れにある(ResDur・Vitifitプロジェクトなど)。vitifit-vitifit-piwi-broschuere2-web2.pdf

各国の運用例(抜粋)

PIWI品種は雑種ですがドイツや VIVC ではヴィニフェラ扱いになっていることがあります。
なにか基準があるのでしょうか?

結論を先に

登録・分類が決まるプロセス

  1. 育種家の申請
    • 系譜・耐病性データ・ワイン試作結果を提出し、品種登録を申請。
    • 申請書には「Species=Vitis vinifera」と記載する場合が多い。
  2. Bundessortenamt の現地試験(3〜5年)
    • 形質が既存ヴィニフェラ範囲に収まるか、交雑臭(ラブルスカ系メトキシピラジンなど)が無いかを確認。
    • 問題が無ければ 「Ertragsrebsorte (Vitis vinifera L.)」として公式リスト入り。
  3. VIVC への反映
    • VIVC は「原産国の公的登録」を一次情報源とするため、Regent, Solaris なども Species=Vitis vinifera subsp. sativa で掲載される。
  4. EU 規則との整合
    • 2021年の規則改正までは、PDO ワインは「Vitis vinifera 由来品種のみ使用」という建付けでしたが、2019年の事例(Ambt Delden)では VIVC で Vitis vinifera と分類された PIWI がそのルールのもとで認められた先行例といえます。

実務上の“暗黙の基準”とされるポイント

これらを総合し、“ヴィニフェラらしさが維持されている”と国が認めれば vinifera 扱い、そうでなければ「interspezifische Kreuzung(交雑)」として登録されます。

まとめ

Marselan という黒ブドウ品種はPIWI品種ではありませんが耐病性があるといわれています。OIV 452・455によるベト病・うどんこ病耐性評価スコアはどれくらいですか?

Marselan の耐病性と OIV スコア

Marselan は、1961年にフランスでカベルネ・ソーヴィニヨンとグルナッシュを交配して生まれた品種です。PIWI(Pilzwiderstandsfähig = 真菌耐性品種)のような耐病性品種ではありませんが、育種目的としてカベルネ由来の葉の厚み・クチクラ特性とグルナッシュ由来の耐乾性 によって、比較的病害耐性が高いとされています。

一方で、OIV の記述形質コード(OIV 452:べと病/downy mildew、OIV 455:うどんこ病/powdery mildew)について、Marselan の正式な数値スコアが公的データベース上で明示されている例は現時点で確認できません。各種圃場試験や品種解説では、べと病・うどんこ病ともに「中程度(moderate)」程度の耐性とされており、標準的なヴィティス・ヴィニフェラと同等か、やや強い程度にとどまると理解されています。防除を完全にゼロにすると感染が進行する点で、PIWI 品種のような高レベルの遺伝的耐性とは明確に区別されます。

出典と根拠

補足

Marselan の耐病性は主に生理的・形態的要因(葉の厚み・蝋質)によるものであり、PIWI 品種のように特定の耐性遺伝子(例:Rpv, Ren 系統の座位)をスタックして得られたものではありません。そのため、OIV スコアで「高〜非常に高い」(6〜9)レベルの耐性を取る PIWI 品種とは区別しておくのが妥当です。

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